CSR

[しーえすあーる]  起業・開業・設立

CSRとは、Corporate Social Responsibilityの略称で、日本語では「企業の社会的責任」と翻訳されています。自社の利益を追求するだけでなく、社会に与える影響を考え、従業員・投資家・地域社会などあらゆるステークホルダー(利害関係者)に対し責任ある行動をとるという考え方です。

国内では企業の不祥事とその反省がくり返されていくことで、法令遵守・社会貢献・環境対応という3つを企業の社会的責任だと考えるようになっていました。しかし、2000年頃から国内企業に欧米の調査機関からSRI(社会的責任投資)銘柄選定のための数多くのアンケートが届くようになり、欧米のCSRの考え方を知ることになりました。これにより2003年が日本のSCR元年と呼ばれ、欧米型のCSRが普及していきました。

一方、こういったCSRも本業で生じたマイナスの影響を環境保護や人権保護などの活動で穴埋めしているだけで、社会課題の本質的な解決にはつながらないという考えから、2011年にハーバード大学の経営学者のマイケル・ポーター教授により、CSV(Creating Shared Value)というCSRの発展形の概念が提唱されました。CSVは日本語では「共有価値の創造」と訳されており、ビジネスの中心に社会的価値を置いて企業活動を行っていくことこそが、競争力の強化や経済価値の向上につながるという考え方です。